舞台『遠慮ガチナ殺人鬼(2021)』観劇。

ボクラ団義 外部公演

舞台『遠慮ガチナ殺人鬼』観劇。


6/12(土)昼。




2019年のボクラ団義でやった遠慮ガチを観てしまっている人の感想です。



個人的には"以前のを観ている"というのは、お客さんとしてあまり、というかそこはかとなく良い前提ではないと思っていて、これから書く感想が読む人の意味のあるものになるとは到底思えないです。



結局、前の方がここはよかったとか、前はこうでとか意味のない比較をしたりするんだろうと書く前から嫌気がさしてますね。




ただ感想を言うにあたって切り離せない「既に観た作品の"再演"ということ」と「前回4800円の作品が今回は7700円(8200円)というチケット代」の大前提も、この舞台の感想に大きく関わる部分。



でも、まぁチケット代の話は、今回の舞台単体で考えるとあまり意味のない話なのでアフタートークで記事を分けて書きます。


興味ある人だけそちらもどうぞ。






ではネタバレしていくので、

ここまでの方はさようなら。











個人的にはあらためてやっぱり好きでした。


個人の感想書く場所なんで個人的なのは当然ですけどね。



内容はたった2年で忘れるわけもなくほぼ完全に覚えていましたが、その上でもう一度見ておもしろかった。





今回は劇団員無しで全員前回とは違うキャストだったけど、思っていた以上にみんなボクラ団義の「遠慮ガチナ殺人鬼」をほぼ完璧にやっていて。


それ故の違和感というのは後に書くけど、
まずは良い意味でクオリティ高く再現されてた。




これまで観たことのある舞台の再演を自分が避けてきた理由というか、危惧したことはほぼすべて自分の身に起こったし、前のキャストと比べまくってしまうし、どうしても消化できない感想はそんなのはあたりまえにあって2回目観るの向いてないなと思ったけど。



でもやっぱりおもしろかった。






最後列の真ん中という個人的に1番好きな席で見ることが出来たので、オープニングは少し鳥肌がたつくらいによかったし、


前回に比べて映像との融合もとてもよかった。

(最後列一番好きと言いつつ映像はかなり崩れて見えたが)


外部公演とはいえ好きな劇団の作品に期待しているキャストが出ているのを俯瞰的に見ていることに関しても、舞台単体の感想として相応しくはない個人的な感情もオープニングを俯瞰して見ているときには感じたりもした。







舞台自体の感想としては、


"復讐劇"というストーリー自体がまず自分は好きだったとこもあるし、話の結末も、伏線回収する舞台の感想としては真逆で変な話だけど違和感なくとても綺麗で個人的にはスッキリ終わる気持ちがいいラスト。





今の時代は特に、一方的な報道や、SNSを使った単方向のモノの見方で、当事者たち以外の部外者たちによって事実がねじ曲がり社会的に裁かれるし、


それらの部外者を意図的に使って誰かを陥れることもわりと当たり前になっていたりして。



なんなんだろうなぁと思ったりもして。

復讐心を抱くにはもってこいな時代背景。



今回の話がこれらに当てはまるわけではないし、周太郎や隆也が一方的に可哀想なわけでもない。


登場人物みんなが悪くてみんなどこかでは理不尽な目にあっていたり、双方向で誰が良い悪いとか簡単な相関図でもないわけだけど。




まぁなんか


周太郎、隆也が復讐するに至る過程に、ある意味共感して彼の殺人が狂っていると思えない自分もどこかにいたりするんですよねたぶん。




1人1人の自白の時間が若干長めなので何人かはもう少しテンポが良くてもよいのかもしれない。





キャストの話をすると、

ここの感想が我ながら一番嫌でどうしても2019年版の残像は色濃かった。


比べるつもりはなくても、セリフを放ったその瞬間からずっと2019年キャストが付きまとってしまった。2時間半わりとずっと。



ただ、それにしてもやっぱり最初に書いた違和感はあって。



今回は2019年キャストを意図的に再現しようとしていたのかと感じるほどキャスト個人の演技が似てた。

全員キャスト違うのにここまで同じ表現になるものなんだろうか。




久保田さんは「違うところが多くて面白い」「新たな面が見えた」と公演前に言っていたが個人的にはあまり感じられなかった。


ただ久保田さんが言うのだから違ったのだと思う。

自分よりも久保田さんの方がタッチの差で信用できる。




これまで観たことのある再演は避けてきたけど一度だけ。

同じ舞台を別キャストで見たことはあった。


それが舞台「Over Smile」でまぁこれもほぼボクラ団義みたいなところはある作品だけど。



あの時も結局「前はどうだった」みたいな話をして結論「おもしろかったけど自分は前の方が好き」みたいな感想を残していて、再演組にとって無意味な感想にはなったんだけど。



ただあの再演は大きく違った。


もはや別の作品というくらい物語に大きな改変があって、登場する能力者が増えたことによって既存ストーリーもまったく別の感じ方になっていたから。


あの舞台はもう別物としての感想だった。



だから前の脚本演出の方が好きだったというのはありつつ、そういう感想も当然あっていいし、違っておもしろかったし、そこで新たに好きになってその人扱いで行くくらいになったのがボブジャックの丸さんだったりして。トータルよかったのだけど。






さて。

遠慮ガチに戻って。


今回は逆に同じすぎて感想があんまりない。



刑事役の黒木さんは出てきた瞬間から素晴らしかったし好きだと思ったけど、

しゃべり方、声の抑揚や強弱、息の吸い方、話す速さ、セリフの伸ばすところ伸ばさないところとか


細部まであまりにも沖野さんの刑事そのものな感じもして。

黒木さんは声質は違うから別人ではあったものの、面影がすごい。



他にも特に羽村、油川、千夏は特に。

千夏は特に水崎綾の演技をしてるのかと思うくらいに。



これが役そのものなら違和感感じない気がするけど、

この違和感ってなんでしょうね。


今出、図師さん、水崎さんあたりの特徴そのままというか。

この役というより、この役者さんたちの演技そのままというか。


修善寺修も健流さんを感じるし。




おもしろかったし、見て良かったなと思ってるし、満足してる。

けど感想書くとなると。



んなもんキャスト違うんだから良いとこも悪いところも特徴違うに決まっとるわけで意味ない感想ではありますね。



似た人選ぶのは良いことでもあるし、

今わたしは何を言ってるんでしょうかね。



この感想パートなんの時間なんかなぁと。


そう思います。




似すぎてることは再演として良い事な気もするし、

でも逆にこのキャストでやっている意味というか新しいものが見えなかったというのもある。



まぁ良いか悪いかは置いておいて、

とりあえずやっぱり同じ舞台を2回見るの向いてないタイプというか、

そのこと(2回目)を自分が意識し過ぎだと思いました。



”(/・ω・)/ぴえーーーーん”






吉田さんやしげ美さん、塩谷くん、木下さんは前回とは違う感じはした。




吉田さんは若干久々に見たけど、相変わらずとてもとても好きだった。


前回の添田さんはあからさまに挙動不審でいつも通り全員からバカにされていた愛らしさがあったけど、むねりんはカッコいいしカッコついてるんだけど、全然うまくいってないキャラが可愛かった。


優しく凄みのある役者さんですね。




ただ結局ボクラ団義の中でいっつもいじられてる添田さんが舞台上でもまたいじられているという笑いも良いか悪いかあったりして、劇団公演と外部の違いはどうしてもあった。


むねりんはいつも劇団公演に出ているしほぼ劇団員みたいな感じだけど今回は周りは違うからか吉田さんのボケに周りのフォローも少なかったし、そういうチームとしての爆発力は当然少なかった。





木下さんに関しては相笠萌の春夏冬とは別人で、一番違ったと言っても良いけど、正直、木下さん自身は別の舞台でかなり良かった印象があるだけになんかシンプルに役が合ってなかった感は否めない。けど自分の中にある感想が「春夏冬はあんなにジタバタしないのでは」と思ってしまっている時点でこれもまた相笠萌の春夏冬に侵されてる自分の無駄過ぎる思いだと思う。


自分の中の春夏冬はもっといろんなものをあからさまに抱えている感じがして、若干その辺が見えないというか裏を感じられなかったけど、なんだろうなぁ。


立ち姿が姿勢が良いからなのか。

まっすぐ過ぎるというか。


春夏冬は前の方が好きだったけど、それでも違った方が楽しいかな。

なんていうか、これが2021年版だと感じられて。




同じ過ぎたら文句言うし、違ったら文句言うし、

「この人マジでなんで観に来たん」と自分の感想読んでて思っていつもの自己嫌悪はじまってる。


(他からあなたへの嫌悪もはじまってますよお兄さん)

(やかましいわ)

(やかましくないですねすみません)


と。





西園さんのフリーライターは空さんとは結構違っていて、西園さんらしさも出ていたし、ここ最近で見た西園さんの中ではかなり好きな方だった。



このフリーライターは、唯一の完全部外者でありつつ、とにかくうるせぇ面々一人一人の自白を客観的に導き我々に理解させ、グチャグチャになりそうな状況把握を刑事と共に整理する。


そんな役としての特徴を捉えつつ、役者個人の別の特性も出ていて、こういうのを見るのは楽しかったというか。なんかこのラインが良いなぁと思った(役は同じで演じ方は違う感じ)。



今回2019年版の完コピを目指すべき中で出来ていなかったのだとしたら、演出的に〇か△かは置いておいて。







キャスト発表があったときに、しげ美さんは当然父親をやるのは大前提分かっている中で


唯一名前を観ただけで自分の中で役が確定していたのが、星波さんだった。



キャスト一覧を見て、「あー今回の望希子は星波さんがやるんだ」となったくらいわかりやすく誰の目から見ても望希子のイメージにハマっていたと思う。



純粋にふぱの時から好きだったので初めて見る舞台での星波さんも楽しみだった。



結果的に発声も聞き取りやすいしビジュアルもとても良かったと思う。



望希子は自白する人たちの中でもこの一件に深く深く関わっているので、とても大事な役でもあり、前回の冨永さくらがとにかく素晴らしかったのもあるけども、今回の望希子は真実を知る前と後の感情の変化の緩急というかそこの表現の落差や動揺みたいなのが少なかったので、そこはもっと見せてもいいのかなと思ったりもした。


うん。

望希子は、かなり違いましたね。





ここまで感想を書いて。


自分の中では楽しかったけど、結果的に読んでおもんない記事になったので、ツイートするのをやめるんですけど。


そうなるともう誰にも読まれないという話なので、もう少し余計な話をすることにします。






前回の遠慮ガチを見たときに「〇〇さんを出してくれー」ってネットで勝手にほざいていたら、偶然というか、その人の縁で、完全に私は無関係に今回実現したんです。


今年から役者目当てで舞台を観に行くことをやめたんですね。


おもしろいと思ったやつに行こうと思って。


小劇場の舞台って結構難しいんですよ。

あらすじしかなかったりするので。


もうそうなったら誰の作品が好きかとか、

どこの劇団、団体が好きかとか、

この人が出てたら大丈夫とか。


もう結構勘ですよね。

映画も一緒だけど。



6番シードは最近PVみたいなものを作ってくれて事前に感じがわかったり、

他にも役者さんによってはどんな舞台かかなり細かくプロモーションしてくれたりして、


役者目線でもおもしろいと思ってくれる人が観劇してくれた方が良いわけですからwin-winと思うけどとても助かります。




関係ない話になってきたのでそろそろ寝るんですけど、


もう役者目当てで行くのやめたから、
好きな役者が不要不急な舞台に出てたら見れないわけです。
好きでも。


だから、こうして自分が好きなカテゴリに出てると素直に嬉しいというかね。


結局見たところで文句しか言わないから役者は嬉しくないけど。

(本当はひとつも文句言ってないけど読み手には伝わらんしどうせ)





眠い。


めっちゃ眠い。


3時過ぎてるやん。


おやすみなさ、、



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