『夏芙蓉/ふぶきのあした』観劇②
くじら座なごやさん
『夏芙蓉/ふぶきのあした』を観ました。
前回、夏芙蓉の感想で、
余計な話をし過ぎて『ふぶきのあした』にたどり着かなかったのでこちらで。
自分語りほど嫌われるものはないというのにね。
ではネタバレするのでさようなら。
100%テレワーク男子、朝日光を浴びるのはもはや治療説。
■『ふぶきのあした』
夏芙蓉4名とは一転、総勢14名。
暗転から明るくなると目の前にたくさんの人たち。(このシーンは12名)
1列目ど真ん中で見ていた自分がゲリラ的に吹雪&教室の窓役を務めることに。
(実質の吹雪役なのに『夏芙蓉』で涙を流していた顔をしていて役を全うできず申し訳なかったです)
正直、このお話の全貌は理解できておらず、
Twitterで他の方の感想を見てもやはり”岡本ふぶきは本当に実在する人だったのか”という話はあり。
自分の中では、最後の方に書きます。
ふぶきのあした。か。
14名が窮地に陥り。
密室に閉じ込められて命がかかったストレス禍の中で人間性がむき出しになる。
その会話劇を見るスタイルだったというザックリした理解ですが。
学校という合う合わない人がいる空間で、いろんな人がいて。
自分はバスケ部の安村くんがとにかくめちゃくちゃ嫌いでした。
ずっとオマエはしゃべんなと。
あの短時間でよくここまで嫌いにさせてくれたというくらい。
1人じゃたいしてなんにもできないし、頭も悪いし、一つもおもしろくないクセに大声出して恫喝してめんどくさいからみんながフォローして笑ってあげて、一生持ち上げてあげないと生きられない小さい人間だなと思いました。
意図せずかもしれないけどそんなんだからずっと鼻マスクになるんだよバカが、とまで思ってしまうくらい嫌いだった。
なので、ふぶきが現れて自分が言いたいことをズバッと次々と言ってくれて、
みんながめんどくさいから触れなかった彼の内部にスッと入って、
その内面の器の小ささを見事について笑っているふぶきと一緒に自分も笑ってしまいました。
最低だと思うかもしれませんが、正直な感想です。
なぜ今日が地球最後の日じゃないと言えるの?
コロナ禍を予測できた?
というのも、そうだそうだーと思っていたし、
総じてふぶきから出る言葉は周りの意見に比べてとても気持ちの良いものだった。
恩田さんも最初からとてもまともなことを言っていて、
確かに学校のノリとしては浮いているけどスッキリした。
恩田さんについては、同調圧力の強い学校という場ではある程度イケてないと変な人に思われがちな雰囲気もとてもリアルに演出されていてよかったです。
ふぶきがノーマスクで現れたことに嫌悪感を抱き、
無言でマスクを渡す恩田さんもとても好きだったし、
それを受けて、クスクスしながらマスクをつけるふぶきも好きでした。
安村に対してずっとうるせぇ黙れと思っていたので、この2人がいてくれてよかった。
※あくまで役として良い意味で嫌いなだけで沼田さんのことは全く言ってない。←一応(笑)
山里さんが感情を爆発させたのを皮切りに、
渚が「かわいいのになんで彼氏できないんだよ!」と叫んだところは、
猫田にきさんのキャラクター性が最高にマッチしていて、
にきさんを久しぶりにみて本当に相変わらず可愛かったんだけど、
本当に「可愛いのに彼氏いない人」っぽすぎて笑ってしまった。
その流れで牧田くんに告白する恩田さんにも本当に笑った(笑)。
この舞台を通して恩田さん結構好きだったかもしれない。
細かいことを言うと、みんなが履いているスニーカーや、
鞄にもキャラクターがとても出ていてよかったし、
そういう意味でも恩田さんがあの感じでちょっと鞄とか可愛いのも好きだった。
陸上部の牧田くん、顔も性格もかっこよかった。
ミツルくんも冷静でよかった。
オダケンも主軸として良い役周りでした。
生徒会の2人は、
花山くんはカリスマ性のないタイプの生徒会長だけど、生徒会長の自覚を持ってがんばっている人でよかったですね。
青葉はなぞにイケてるグループにスッと入っていて、
真面目で優しい面もありつつ意外と気も強くて頑固そうで要領のいい感じがしました。
風香と渚の関係性はTHE学校って感じがした。
風香さん良いキャラクター。
山里さんちゃんとしてて助かる。
先生もなんか事件に巻き込まれるのか?と思わせてちゃんと最後まで生きててくれて嬉しい。
なんだかんだ良い人。
と、
雑に全員のこと書いたみたいになった笑。
1年生の吉沢くんは、気が小さくてクラスでも存在感のなかった存在。
物語の中でも後半までずっと存在感はなかったけど、
最終的には吉沢くんと岡本ふぶきがこの物語の中心だったとも言える。
吉沢くんが充実した学生生活を送っていないことは伝わっているし、
彼がなにもかも終わらせたいという気持ちを抱えていたこと。
それをふぶきは知っていたこと。
そして、吉沢くんはそんなふぶきの存在に気が付いていなかったこと。
誰にも見られなかった吉沢にとって、
ふぶきは自分を見てくれた人だった。
偶然とはいえ。
そして、心配してくれた人。
でも吉沢はふぶきを見ていなかったし、それを知らなかった。
描かれていない部分で勝手に話を作るのはよくないかもしれないけど、
フォーカスしている自分の世界のカメラの倍率1.0倍に希望もなく、苦しくて仕方ない時は、0.5倍にして広げて見ると生きていける何かが現れるかもしれない。
自分の世界の視野を広げるのは勇気もいることで、
そのやり方を見つけるのも簡単ではないけど、
そこにいることが苦しくなったらそのレンズに写るものから居場所を探すだけじゃなく、
見える景色を広げてみたら何か見つかるかもしれない。
そんなことを思いました。
ふぶきが存在したか、1年3組にいたか。
自分は存在すると思うんですけど、
正直違うのかなとも思っている。(どっちやねん)
曽我部先生に顔を見られないようにしているのはおかしい。
知らない顔の生徒がいるくらいあることなので堂々としていいし、
むしろ知られている顔だから隠すのかなと思って。
吉沢のように苦しんでいて、昔この学校で亡くなった幽霊かなとも思ったりはしている。
マスクをつけていなかったのも。
この時代の人じゃなくどこかから現れたからなのか。
(コロナ禍のことは知っていた)
来なかったふぶきのあしたは、吉沢くんのあしたを繋いだのかもしれない。
その辺は自分にはわからないんですけど。
そういう捉え方もあると思っています。
俺もがんばって生きるぞーーーーーーーー。
助けてもらいながら。
助けてもらえる人で居られるように。
がんばる。
じゃあの(突然終わる)
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